ファッション

09.03.12 UPDATE

素肌に着たくなる、贅沢な春夏ニット

JOHN SMEDLEY(ジョン スメドレー)

ファインゲージニットウェアをリードするジョン スメドレーの歴史は古く、1784年にまで遡ることができる。ピーター・ナイチンゲールとジョン・スメドレーによって、英国ダービーシャー州マトロックのリーミルズで工場を設立している。この付近は動力と川の水が確保しやすく理想的な地域だった。当初は綿花の紡績と生地作りに専念していたようだ。その後はジョン・スメドレーが単独で工場を経営するようになり、息子のジョン2世の代になると「製品を完全に仕上げるために必要な全工程は一貫して工場内で行い、原料には最上級のものを用いるべき」という理念を掲げている。
つまりこの会社はスタート時から目標を高くもって、220年経った今日まで継続してきたというわけだ。英国にはニットメーカーがたくさんあり、そのなかでも抜群の知名度と信頼感を堅持してきた数少ない老舗メーカーなのである。
そんなジョン スメドレーが日本で広く知られるようになったのは1980年代半ばに入ってからで、シーアイランドコットン(海島綿)を使ったポロシャツからだろう。同じポロシャツでもワニのマークのブランドは既に人気だったが、肌触りと高級感という点で大きく異なっていた。ワニのマークはチノパンと相性がよく、その上にコットンジャケットを羽織る程度。ところがジョン スメドレーは"世界でもっとも贅沢なポロシャツ"と言われるように、スーツの下にも似合ってしまうのだ。もともと使用目的も違うので両者を比較するのは酷であるが、高級化路線を突き進む当時の日本で、高級なポロシャツが受け入れられたのはわかる気がする。
さて、同社が春夏の製品でおもに使用する素材が「JOHN SMEDLEY’S SEA ISLAND COTTON」である。一般にシーアイランドコットン(海島綿)は超長綿のなかでもっとも高級なコットンとして知られていて、エジプト綿よりも高級である。現在シーアイランドコットンはカリブ海のごく限られた地域でのみ産出され、その希少性からも人気が高い。触ってみると非常にソフトな肌触りでシルクのような光沢感があるのだ。ちなみに秋冬の素材はニュージーランドメリノウールが使われている。こちらもかなり高級なウール。
現在のコレクションはポロシャツだけでなく、クルーネック、Vネック、カーディガンなども揃う。写真のニットは新色で、クルーネックの「LINEKER」とVネックの「MARSHALL」。ともにシーアイランドコットン100%で、色バリエーションも豊富だ。繊細で綺麗な色が多いのもさすが。もちろん下にアンダーウェアを着てもいいが、暖かい日には素肌に直接着用するとよい。ジョン スメドレーの本当の魅力がわかるはずだ。

文:倉野 路凡 写真:平野 多聞

JOHN SMEDLEY(ジョン スメドレー)

アイテム:ファインゲージニット
LINEKER クルーネック Tomato Juice (全11色展開)
MARSHALL Vネック Dark Lavender (全18色展開)
素材:シーアイランドコットン100%
価格:各2万9400円

お問い合わせ:

リーミルズ エージェンシー
TEL.03-3639-4547