メンズバック&アクセサリー

07.07.10 UPDATE

エレガンスを身にまとう極上ブリーフは
イタリアと日本のミクスチャー

 こういう場合、ドメスブランドと言うべきか、イタリアンブランドと言うべきか。チセイはイタリア・フィレンツェ在住のひとりの日本人が2006年秋に立ち上げたバッグブランドなのである。
  この新進ブランドの創立者、大平智生(ちせい)氏は東京の出身。高専で工業デザインを学び、卒業後は都内の建築デザイン事務所に勤務していたが、1995年にイタリアに雄飛。そこで学生時代からの趣味だった鞄作りに携わることとなった。フィレンツェの鞄メーカー数社で職人として、またパタンナーとして数々の有名ブランドの製品を手掛けていたが、昨秋、長年の構想を実現すべく独立し、自らのブランドをスタートさせたのだった。
  「シンプルでいて常に上品に、ベーシックでいながら常に新鮮に」なるブランドコンセプトを掲げたチセイのバッグは、そうは感じにくいものの、実は"クラシック"にしっかりと立脚したものとなっている。それはデザインのみならず、例えば切り目のコバに簡易な顔料仕上げではなく、手間を要する伝統的な本磨きを施したり、ライニングの縫合で鞄全体の強度を考慮しつつ、古典的な「落とし」と呼ばれる技術を取り入れる、といった具合だ。
  また、素材へのこだわりにも独自のものがある。これも例をあげると、揉み革ではドラミングや薬品を用いない手揉みを堅持するイタリアのタンナーの革を採用。キャンバスは19世紀から続くイタリアの老舗メーカーの生地にテフロン加工を施して質感と実用性の両立を図る、という調子なのだ。
  さて、そこでご紹介するのが写真のジップブリーフケースである。外装に近年、新進著しいドイツのワインハイマー社の革を、また、ライニングにチセイがしばしば好んで用いている某有名タンナーによる最高級ピッグスキンを採用。大平氏らしいこだわりの素材選びが、この製品にも見てとれよう。
  細部の仕立て・仕上げも大変美しくエレンガトであるし、手に持つと、これが意外にも軽く、それでいて床に置くとしっかり自立するというのがいい。わずかに台形を成す胴に2本の丸手型ハンドルが取り付けられた上品な姿は男にはもちろんのこと、女性のビジネスバッグとしても違和感がなく、スマートだが見た目以上に容量があるので、デイリー使いのみならず、日帰りや1泊程度の出張にも重宝しそうである。
  シンプルではあるが、飽きのこないデザインは、まさに大平氏の意図するところ。末長く使い込んで愛着を深めたい、そんな極上ブリーフケースである。

文:山田 純貴 写真:綿屋 修一

CISEI(チセイ)

アイテム:ジップオープン・ブリーフケース
品番:0901WL
外装:独ワインハイマー社製エンボスレザー
内装:ピッグスキン
収納部:メインコンパートメント1室(ジップ半開式。マチ付きジップポケット1室、オープンポケット2室、携帯電話ポケット1室内蔵)
その他:底マチにクッション内蔵。底鋲付き
サイズ:W38×H29×D11.5cm
カラー:ブラック、ボルドーの2色展開
製造国:イタリア
価格:168,000円

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ストラスブルゴ
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