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07.07.20 UPDATE

リラに捧げられた清廉な限定モデル

 1988年の創業以来、ハンドメイドにこだわってきたビスコンティ。当初こそ、万年筆黄金時代(1920年代〜1950年代)の再現を目指していたが、現在ではさらに魅惑的な限定モデルを発表している。最近では「アート コレクション」「ディヴィーナ コレクション」「ロマニカ」がその代表だろう。これら至高の限定コレクションを見れば、ビスコンティが並みの筆記具メーカー以上の技術と感性をもっているかがよくわかる。
 今回紹介する「ルイージ エイナウディ」と「レーニョ ディ イタリア」にもその芸術的な感性が反映されている。この限定モデルはイタリア繁栄の歴史を知る通貨「リラ」へのオマージュである。ご存知のように現在のイタリアの通貨は、欧州統一通貨のユーロである。われわれが海外旅行する際には便利かもしれないが、一般のイタリア人にしてみればユーロへの変更は複雑な気持ちだったはず。もしアジア統一通貨によって円が消滅したら・・・、たしかに哀しいものがある。
 さて、「ルイージ エイナウディ」と「レーニョ ディ イタリア」のボディには「2001」の数字が刻まれている。これは2001年からユーロが流通し、2002年に「リラ」が消えたことを意味する。また「リラ」の語源になった天秤(libra)も描かれている。さらに天ビスには18金の1リラ貨幣のレプリカが配されるなど、ともに「リラ」への想いが込められている。特に「ルイージ エイナウディ」モデルは、イタリア共和国の第2代大統領(1948〜1955)を務めたルイージ・エイナウディに捧げたモデルである。大統領に就任する以前はトリーノ大学学長やイタリア銀行総裁、デ=ガスペリ内閣では副首相、予算相を歴任している。とくに第二次世界大戦後の金融引き締め政策などを通じて、イタリア経済の安定と復興に努めた功績は大きい。また、その清廉なライフスタイルから政治家の理想像にもなっている。そんな彼に捧げられた万年筆はやはりすっきりとしたデザインが特徴で、派手な装飾とは無縁である。それぞれ975本の限定数ながら、日常使いできるシンプルなデザインに仕上がっている。

文:倉野 路凡 写真:綿屋 修一

VISCONTI(ビスコンティ)

アイテム: 万年筆
モデル名: ルイージ エイナウディ&レーニョ ディ イタリア
胴軸&キャップ素材: ブラックレジン、スターリングシルバー
ペン先素材: ルイージ エイナウディ18K、レーニョ ディ イタリア14K
インク吸入方式:ルイージ エイナウディはパワーフィラー、レーニョ ディ イタリアは吸入式
ペン先サイズ: M、B
製造国: イタリア
発売年月: 2007年6月(限定各975本)
価格: ルイージ エイナウディ 283,500円、レーニョ ディ イタリア157,500円

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