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07.12.20 UPDATE

伝統工芸と共鳴した有田焼万年筆

 和英辞典で「まんねんひつ」を引くと、Fountain penと出てくる。つまり万年筆=Fountain penなのだが、日本のFountain penである万年筆はなにも欧米のものを真似る必要はないと思っている。Fountain pen後発国だった日本も技術を駆使して同軸内やペン先の構造はもちろんのこと、書きやすさにおいても欧米に追いついたはず。それならば独自のデザインをもっと追及してもいいのである。
  そこで今回紹介するのは丸善が企画・販売する「有田焼 万年筆 The ARITA」である。セーラー万年筆と、400年の歴史を継承する有田焼の名窯「香蘭社」、「源右衛門窯」がコラボレーションした万年筆で、胴軸とキャップには伝統工芸の有田焼を用いている。写真は「源右衛門窯」の染付章魚唐草濃(そめつけたこからくさだみ)。各ネームを打刻した金属製のキャップリングを配している。もともと収縮性のある陶磁器と、金属との接合は難しいとされてきたが、匠の業がそれを可能にした。それにしても磁肌に24金メッキを施した幅広キャップリングはよく映える。
  さて、有田焼についても簡単に触れておこう。17世紀に有田の焼物は長崎の出島を通してヨーロッパに輸出され、古伊万里として珍重されてきた。国内では幕府や諸大名への献上品として焼かれる以外に、庶民の食器や装飾品としても愛用されてきた大変馴染みのある焼物なのだ。日本独自のデザインにこだわるべきと前述したが、この有田焼こそ日本で完成し、世界に通用する図柄である。これまで百貨店の高級食器売り場に鎮座する有田焼の陶磁器を見ても、その美しさは理解できても「いつか使うときがくるのかな?」くらいにしか思わなかった。こういった馴染みのある筆記具に生まれ変わると、ぐっと身近な存在になるから不思議である。

文:倉野 路凡 写真:綿屋 修一

有田焼 万年筆 The ARITA

アイテム: 万年筆
シリーズ名: 有田焼 万年筆 The ARITA (源右衛門窯3種類、香蘭社3種類)
モデル名: 「源右衛門窯」染付章魚唐草濃(そめつけたこからくさだみ)
胴軸&キャップ素材: 有田焼
キャップリング、金属部分: 24金メッキ仕上げ
ペン先素材: 21金特殊合金
インク吸入方式: 両用式
ペン先サイズ: 中字
製造国: 日本
パッケージ付属品: 筆休め1個、筆包み1房、ボトルインク(ブラックインク)1個、小冊子(説明書)1冊。
発売年月: 2007年10月
価格:26万2500円

お問い合わせ:
丸善・日本橋店 TEL.03-6214-2001