アクセサリー

08.05.01 UPDATE

筆記具を超えた芸術品のような万年筆

 万年筆のボディにウッドを使うことは珍しくありません。というより、19世紀中頃に六角形の鉛筆を発明し、1905年には史上最も有名な鉛筆といえる「カステル9000番」を発売するなど、筆記具の発展に多大な功績を残してきているファーバーカステルにとって、ウッドは欠かせない素材であるといえるでしょう。2003年から年間限定生産万年筆として発売してきている「ペン・オブ・ザ・イヤー」にもウッドを採り入れた作品がいくつかあります。
 その「ペン・オブ・ザ・イヤー」2008年モデルのボディに採用されたのは、ファーバー家6代目としてビジネスを引き継いだオッテリー・フォン・ファーバー(彼女がアレグザンダー・ツ・カステル・リューデンハウゼンと結婚してファーバーカステル家が誕生した)のプライベートサロンの装飾に使われたインディアンサテンウッドです。この木材はレモンの芳香を放つことからレモンウッドとも呼ばれ、壁面やフロア、さらには家具までをインディアンサテンウッドの美しい寄木細工で飾られたその部屋はレモンルームと呼ばれています。
 ペン・オブ・ザ・イヤー2008「サテンウッド」はこのレモンルームにちなんで、インディアンサテンウッドを用いた精巧な寄木細工による杉綾模様で装飾されています。しかも平坦な表面に用いられる寄木細工を、長い歴史を誇るファーバーカステルの技術を活かして小さな円筒形の万年筆のボディに応用することに成功したのです。
 この温かみに溢れたボディと、クールなプラチナコーティングの組み合わせ、そしてエンドキャップに施されたシトリンのファセットがファーバーカステルならではの上品さと格調の高さを伝えています。
 ペン先はグラフフォンファーバーカステルのロゴが描かれた18Kバイカラーゴールド。すべてハンドクラフトです。キャップもファーバーカステルの特徴的なデザインを受け継いでいます。それはまさに書くための道具を超えた、芸術品と呼びたくなるような万年筆です。

文:有澤 隆 写真:綿屋 修一

GRAF VON FABER-CASTELL(グラフ フォン ファーバー カステル)

アイテム:万年筆
シリーズ名:ペン・オブ・ザ・イヤー
モデル名:サテンウッド
胴軸素材:インディアンサテンウッド(栴檀)
ペン先:18K(バイカラーロジウムコーティング)
インク吸入方式:コンバーター内臓の吸引式
製造国:ドイツ
価格:36万7500円

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日本シイベルヘグナー TEL.03-5441-4515