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08.12.03 UPDATE

イギリスを代表する一流の軍人で政治家の
ウェリントン侯爵の名を持つ美しい万年筆

 コンウェイ・スチュワートはイギリスが誇る筆記具メーカーです。創業は1905年。カゼインと呼ばれるミルクを主原料とする素材を用いて、黒が主流だった万年筆にカラフルで美しい仕上げを施したディンキーペンを発表。一躍名声を得ました。1920年代には大衆向けに製作された低価格の万年筆が人気を博すなど、イギリスで最も愛用されるブランドへと成長しました。
 第2次世界大戦中には当時の首相ウィンストン・チャーチルが顧客に名を連ねています。コンウェイ・スチュワートが完全イギリス製だったからでしょうか、チャーチルはその後コンウェイ・スチュワートの万年筆しか使わなかったといわれています。
 けれども1960年代に入るとボールペンが普及し、万年筆は筆記具の主役の座を奪われていきます。コンウェイ・スチュワートはボールペン製造で遅れをとり、時代に乗り遅れたために経営難に陥り、1975年に工場を閉鎖。万年筆の製造を中止してしまいました。
 とはいえ多くのイギリス人にとって、コンウェイ・スチュワートはイギリスを代表する伝統的なブランドとして根強い人気を保ち続けていました。その声に応えるべく、散逸していた資料や全盛時代の特殊な技術を身に付けていた職人たちを探し出し、4年の歳月をかけて商品開発を行い、1998年に復活させました。しかも、その年に開催されたバーミンガムG8では、イギリス政府から各国首脳への公式ギフトに選ばれています。
 ウェリントンは2008年に発表されたニューシリーズで、マーブル模様のレジン(樹脂)を用いています。流麗な曲線美を持つキャップと胴軸は、単なるクラシックなスタイルを超えた、優美で胸を躍らせるような美しさといえます。
 なおシリーズ名のウェリントンは、ナポレオンに勝利を収めたワーテルローの戦いで最高司令官を務めたことで有名なウェリントン侯爵アーサー・ウェルズリー卿の名前をとって命名されたものです。ウェリントン侯爵はワーテルローの戦いのあと政治家として活躍し、イギリス首相を2度も務めるなど、19世紀前半のイギリスのおける軍事と政治の世界での第一級の人物として広く認められています。
 優雅さと気品を備えたウェリントンで、ハイグレードで洗練されたおしゃれを楽しんでみてください。

文:有澤 隆 写真:平野 多聞

Conway Stewart(コンウェイ・スチュワート)

アイテム:万年筆
シリーズ名:ウェリントン
胴軸&キャップ素材:レジン(樹脂)
ペン先:18K
インク吸入方式:カートリッジ・コンバーター両用
サイズ:約138mm
製造国:イギリス
価格:9万300円

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ニチユー株式会社
TEL.03-3843-6431
http://www.nichiyu.net