アクセサリー

08.12.16 UPDATE

ペイリン愛用タイプもいいのですが、こちらの新作も要注目なのです!

アメリカの大統領選挙中、初の女性副大統領候補として鮮烈にデビューした共和党のペイリン・アラスカ州知事ですが、次期大統領がオバマ氏に決まった現在('08年12月16日)、彼女の話題も控えめに。がしかし、彼女が愛用する眼鏡は変わらず注目を的のようです。日本ではあれが日本製で、しかもデザインもある日本人によるものということで盛り上がっていますが、アメリカでも注文が殺到しているらしいのです。「おお、アメリカ人も結構ミーハーなんだな」と思ういっぽう、そのデザイナーによる眼鏡がパウエル前国務長官やラムズフェルド前国防長官、ヒラリー・クリントン上院議員、アルフォルニア州のアーノルド・シュワルツェネッガー知事らにも愛用されていると知り、なぜ同国のVIPたちにそれほどまでに好まれるのかが気になったのです。
ブランド名はカズオ カワサキ。1905(明治38)年に増永五左エ門氏によって創業された老舗眼鏡メーカーの増永眼鏡(本社:福井県福井市)が展開するブランドのひとつで、いずれの製品もお膝下の福井県で生産されています。きっかけは1989年、4代目社長の増永悟氏が「世界に通用する眼鏡を」との思いから、当時、郷里の福井で同地の伝統工芸と先端デザインの融合を模索していたインダストリアルデザイナーの川崎和男氏に声をかけたことによります。
1949年生まれの川崎氏は金沢美術工芸大学を卒業後、東芝で音響機器のデザインに取り組みます。東芝を退社後はフリーの工業デザイナーとなり、「CARNA」がニューヨーク近代美術館に所蔵されるなど、その才能は世界中に知られていきます。現在は大阪大大学院教授や名古屋市立大名誉教授などを務め、日本産業デザイン振興会理事としても活躍。また、医学博士でもあり、したがって医学的見地から編み出されたデザインは同氏のデザイナーとしての圧倒的個性にもなっています。そして、それは眼鏡も同様であり、デザインや構造が単に個性的であるにとどまらず、医療や人体工学などをバックグラウンドとすることで、確かな品質と高い信頼性を獲得しているのです。ちなみに川崎氏は2000年、眼鏡業界で最高の栄誉とされる仏シルモ展のサングラス部門においてグランプリを獲得。これは日本人初の快挙でもありました。
さて、写真は販売数の累計が100万本以上という超ヒット作「MPシリーズ」の、この秋冬の新作です。素材はメタルプレートから削り出した、わずか0.7mm厚のベータチタンで、それゆえに強度がありながらも大変軽量な掛け心地です。また、独自の「アンチテンション構造」を採用。たとえば、テンプルをヒンジ近くで内側に湾曲させることでこめかみへの負荷を軽減しつつフィット感を高めていたり、パッドアームに弾性を与えることで鼻にかかる圧を最小のものに。また、フレームからレンズへ伝達される負荷も、レンズを1ポイント留めにすることで軽減しています。そして、このベータチタンのプレートメタルとアンチテンション構造を融合させることでフレーム全体がすこぶるしなやかなものとなり、掛けた際のさまざまなストレスを解消してくれるわけなのです。
ということで、筆者もそのフィット感を確かめるべく、サンプルを掛けてみたところ、思わず「うわぁ、これは軽いなぁ」と声をあげておりました。おまけに、顔の表情が知的にも! なぜカズオ カワサキがこれほどまでに人気なのかが、よくわかったような、そんな気がしてきたのです。

文:山田 純貴 写真:平野 多聞

一見するとハーフブロー・タイプのナイロールなのだが、実は左右のレンズがそれぞれ内側の1ポイントでフレームとリンクしており、フレームから伝達される負荷からレンズを守る構造になっているのだ。

ブリッジ裏に接合されたメタルワイヤーが屈曲しながら長く伸び、その先端にレンズが取り付けられている。また、そのワイヤーからもう1本のワイヤーが伸び、そこにノーズパッドが。テンプルの湾曲にも注目を。

KAZUO KAWASAKI(カズオ カワサキ)

アイテム:眼鏡フレーム
モデル番号:MP908
フレーム素材:ベータチタン(ツヤ消し仕上げ)
レンズ寸法:W51×H25.7mm
テンプル長:135mm
カラー:ブラック、グレー、ブラウン、レッド(写真)の4色展開
価格:2万5200円

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