アクセサリー

09.06.10 UPDATE

日本の伝統工芸である蒔絵で装飾したプラチナ萬年筆が誇る名品♯3776

Platinum(プラチナ萬年筆)

1919年創業のプラチナ萬年筆が「理想の万年筆」として開発したのが、プラチナ♯3776です。直径13ミリの太い軸、大型のペン先、そして工芸品と呼ぶにふさわしい飽きのこない格調高いデザインを設計思想のもとに開発されました。現在もプラチナ萬年筆が製作している多くの作品はプラチナ♯3776をベースにしています。
そのプラチナ♯3776のなかでも、日本の伝統工芸である漆を用いた作品は特に高い人気を誇っています。漆のことを英語ではラッカー、もしくはジャパニーズラッカーといいますが、いわゆるラッカーと異なるのは、漆が乾いて硬化するためには適度な湿度が必要なことです。漆工芸を日本独自の文化にした大きな要因のひとつは、日本の気候であるといっていいでしょう。
江戸時代になると、それまでは実用面が重視されていた漆塗りに、工芸品としての要素が大きくなってきます。加賀蒔絵はその代表といえます。ほかにも京漆器や輪島塗をはじめ、日本の各地に伝統的な漆工芸が伝わっています。
福島県の会津地方に伝わる会津漆器もそのひとつです。江戸時代には中国やオランダへも輸出されるほどでしたが、幕末の戊辰戦争の混乱で壊滅状態になってしまいました。残念なことに当時の秀作は地元にもわずかしか残っていないようですが、その後復興を果たした会津漆器は、会津漆器ならではの伝統技法に加えて、さまざまな新しい技法や装飾の開発にも取り組んでいます。
プラチナ萬年筆の「マツ」と「キキョウ」の蒔絵装飾を手がけている曽根英昭氏も、会津漆器の伝統技法を伝えるだけでなく、金沢に伝わる加賀蒔絵の技法も取り入れるなどした伝統工芸士であり、現代の名工のひとりに数えられている蒔絵師です。伝統を誇る会津漆器の名品を数多く製作しているだけでなく、万年筆の蒔絵にも積極的に取り組み、2001年にはニューヨークなどで開催されたペンショーで蒔絵の実演も行っています。
蒔絵と聞くと、非常に高価なものという思いを抱く人も多いと思いますが、曽根氏によると、日本各地で製作される漆器のなかでは「大衆的で価格も手頃」なのが会津漆器の特徴でもあるとのこと。「マツ」と「キキョウ」も気軽に使えるようにと、蒔絵装飾を施した万年筆としては抑えられた価格で発売されています。
日本の伝統工芸に触れる機会は意外に少ないもの。まずは万年筆で、その美しさと精緻な仕上がりを堪能してみてはいかがでしょうか。

文:有澤 隆 写真:平野 多聞

Platinum(プラチナ萬年筆)

アイテム:万年筆
シリーズ名:#3776
胴軸素材:レジン
ペン先:14K
機能:コンバーター、カートリッジ両用式
サイズ:145 mm
製造国:日本
価格:マツ3万6750円、キキョウ3万1500円

お問合せ:
プラチナ萬年筆
TEL.03-3831-3113

※この情報は、2009年6月10日の情報です。