アクセサリー

10.01.27 UPDATE

普及のオペレッタ「MIKADO」に因んだ
おしゃれで小粋な女性用ペンシルの復刻

Kaweco(カヴェコ)

MIKADOは1885年にロンドンで初演されたオペレッタで、脚本はウィリアム・ギルバート、作曲はアーサー・サリヴァンという、当時のイギリスで非常に人気が高かったコンビによる作品です。オペレッタというのは、喜歌劇とも呼ばれる軽妙な内容の娯楽作品のことですが、MIKADOはすなわち「帝」のこと。当時の日本ブームに乗じて、舞台を遠く離れた未知の国・日本に設定しながら、当時のイギリスの上流階級や支配階級を辛辣に風刺しています。現代のわれわれから見ると、劇中人物の振る舞いや衣装など、日本と中国を混同しているところが数々見られるなど、その時代の日本がイギリスやヨーロッパにとっていかに未知の国であったかを実感させられます。
カヴェコから発売された「ミカド」は、そのオペレッタ「MIKADO」に因んだペンシルの復刻です。特徴は何といってもその小ささにあります。長さは84ミリ。市販されている小型のリフィル式手帳用ボールペンでも、手帳のサイズに合わせて110ミリありますから、いかにミカドが小さいかわかります。
この小ささにはもちろん理由があります。MIKADOが上演された頃のヨーロッパ社交界では、華やかなダンスパーティが新しい出会いを生む場として広く使われていました。そこでは紳士淑女は別々のテーブルに座り、女性から意中の男性に、自分の踊れるダンス名を書いたダンス・カードを渡したということです。そのため女性たちは小さなパーティ用バッグのなかに、おしゃれなペンシルを忍ばせていたとか。ミカドはそんな時代の、控えめななかにも茶目っけのある遊び心を再現したペンシルといえるでしょう。
素材はスターリングシルバー。表面には精細な彫金装飾が施され、使い込むほどにシルバーならではの輝きの変化が出てくることでしょう。美しくおしゃれなブルーのタッセルも上品さを高めています。芯は1.18ミリと太めですが、これはヤード・オ・レッドなどでも使用しているサイズ。そんなところにもイギリスを意識しているのかもしれません。
忙しい毎日を送っている現代人にも、ミカドは懐かしい時代のおしゃれな出会いを演出してくれることでしょう。

文:有澤 隆 写真:笠井 修

長さは84ミリ。シルバーの輝きと美しいタッセルが上品さを引き立てます。

Kaweco(カヴェコ)

MIKADO(ミカド)
ペンシル(1.18mm)、スターリングシルバー、繰り出し式、84mm(長さ)、ドイツ製
10500円

お問合せ:
町山
TEL.03-3831-5888
http://machiyamapen.jp/

※この情報は、2010年1月27日の情報です。