CLOSE UP ACCESSORIES

COACH(コーチ) コーチが往年のデザイン&素材をリスペクトちょっと懐かしい「」

コーチ(1941年、ニューヨーク・マンハッタンにてマイルスとリリアンのカーン夫妻により、革小物工房として創業)と聞いて筆者がまっさきに頭に思い浮かべるのは、いまだにグラブタンレザーです。フラットな光沢感とほんのりザラッとした手触りの肉厚レザーが、使い込んでいくと色ツヤと滑らかさを深めて、しなやかに変化する。コーチのアイコン的素材であり、かつエイジングレザーの代表的な存在との認識があります。
この革はその名のとおり、野球のグローブが由来です。1962年のある日、創業者マイルス・カーン氏が使い込まれた風合いが増した野球グローブを目にし、その革を自社製品に活かそうと閃く。試行錯誤を経て、同年、初のグラブタンレザー製バッグをリリースしたのです。日本では1990年代半ば頃、メンズよりもレディースの展開が目立っていたコーチですが、それ以前のコーチといえば、ほとんどがグラブタンレザーのメンズ小物でした。
ちなみに、そうしたモデルの一部が、じつは今でも購入できることはあまり知られていません。往年の名品「エンバシー ブリーフ」は「コーチ by スペシャル リクエスト」として、一部のコーチストアに用意されたカタログで取り寄せ可能。これは古くからのコーチファンには朗報かと思います。

さて、2009年にメンズが本格的に再始動し、いまやメンズバッグのトレンドを牽引するコーチが今年7月から展開している「ブリーカー レガシー」が話題になっています。これはアーカイブのディテールに“現在のコーチ”を調和させたバッグのコレクション。ここに紹介するトートバッグも、かつてのコーチを思い起こさせるシンプルで懐かしいデザインです。しかも、外装素材の「レトロ グラブタン レザー」は、あのグラブタンレザーを当世風に再現したもの。クロームで鞣したフルグレインのカウレザーを、革本来の風合いを活かすため、透明感のあるアニリン染料で染色し、オイルとワックスで丹念に仕上げて出来上がる、この革。筆者は、ちょっと使い込んだときのグラブタンレザー、との印象をもちました。すなわち色ツヤが増し始めて、手触りに少しヌメリ感が出てきたが、使い込めばさらにエイジングするであろう、そんな風合いが表現された革なのです。
前述した、取り寄せで買えるクラシックなコーチも魅力的ですが、デザインにおいても素材においても、かつての製品を範にしつつ“イマの気分”を併せもつ「ブリーカー レガシー」も気になるところ。いずれを選ぶべきか。大いに迷ってください。

COACH(コーチ) ブリーカー レガシー レザー ウィークエンド トート 99,750円
モデル番号:70487。外装素材:レトロ グラブタン レザー。内装素材:コットン。ハードウェア素材:真鍮。収納部:メインコンパートメント1室(ファスナーポケット1室、オープンポケット1室内蔵)、オープン式フロントポケット1室。サイズ:W50×H37×D22cm。カラー:ブラック、マホガニーの2色。付属品:レザーハングタグ、メタルハングタグ ※付属ストラップはありません。

問:コーチ・カスタマーサービス・ジャパン TEL.0120-556-750 http://japan.coach.com/mens
※この情報は、2011年9月2日の情報です。

 

文:山田 純貴 写真:猪又 直之