メンズシューズ

07.09.21 UPDATE

天才ソリーニ氏がディレクション! 今秋最注目のニューブランド

 1990年代後半、モードの世界を風靡したイタリアンシューズブランドがあった。それがシルバノ・ソリーニ氏のブランド、シルバノ・マッツァだ。
  プレミアータなどを展開する伊モンテグラナーロのマッツァ家のファクトリーにて、あのシルバノ・ラッタイツィ氏とともに活躍したソリーニ氏は、後にグラツィアーノ・マッツァ氏のバックアップを得て独立。シルバノ・マッツァを展開しながら、プラダのシューデザインも手掛け、メンズシューズにひとつの時代を築き上げた偉大なシューズクリエイターである。一時引退したが、この数年はサントーニで木型の開発などに取り組んでいるとも聞く。また、落ち着きある風貌や物腰からは想像しにくいが、同氏は大型バイクを乗り回すアクティブな人物で、イタリア人ながら根っからのアメリカンファッション好きらしい。
  さて、ここで紹介するのはこの秋冬にデビューした新ブランド、アルトロの1モデルである。実はこのブランドは前述のシルバノ・マッツァの正規インポーターだったヒットマンのオリジナルで、製靴はW.ギブズなるトラッドシューズブランドを展開しているイタリアの某ファクトリーが担当。しかもデザインやディレクションは、なんとシルバノ・ソリーニ氏が担っているのである!
  おまけに今季のテーマは「ラテンアメリカーノ」だという。奇しくも、もっかカジュアルのトレンドはアメリカンだが、アルトロもそれを受けてか、アメリカンカジュアルの無骨さとイタリアンのエレガンスが絶妙にミックスさせたファーストコレクションでスタートしたわけだが、当然、若き日よりアメリカンファッションに親しんできたソリーニ氏にすれば、このテーマこそまさに真骨頂に相違ない。
  そこで写真のダブルモンクを見てみよう。薄身ながらもほんのり膨らみのあるトゥと、立ちは低いがエッジのきいたサイドウォールが特色の木型はスタイリッシュ&スポーティで、フォルムの天才ソリーニ氏の独創性がうかがえる。しかも、よく見れば甲のアウトサイドがかなり低く、全体が内側に強くひねられたシェイプなのだが、これなどはアメリカンコンフォートシューズの影響を感じさせる。加えて日本人の足型に合わせて調整されているというのも嬉しいのだ。
  デザインでは、履き口に沿って後方に長く伸ばされたトップ側のストラップが、この靴をさらにスマートなものに見せている。また、アッパーのカーフには木型にラスティングされた段階と仕上げ段階の二度にわたってハンドワキシングが施されており、それによりしなやかさとともに、美しいムラ感が表現されている。
  と、このようにヒットマンとソリーニ氏がこだわりをもって展開されるアルトロは、この秋冬最注目のシューズブランドであるに違いない。価格も良心設定ゆえ、お買い得感十分。即買いの価値ありである。

文:山田 純貴 写真:綿屋 修一

AL TORO(アルトロ)

アイテム:ダブルモンクストラップシューズ
品番:10026
製法:ブラックラピド
木型:0172
アッパー:カーフ
ソール:シングルレザーソール(ヒドゥンチャンネル仕立て、半カラス仕上げ)
ピンバックル:ニッケル製
カラー:ブラック、ボルドーの2色展開
製造国:イタリア
価格:6万3000円

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