メンズシューズ

07.11.09 UPDATE

エナメル×パンチング風型押しカーフが小粋なお洒落スリッポン

 大人が気後れせずに履くことのできる高級カジュアルスリッポンシューズ。その代表格といえば、やはりトッズであろう。
  トッズは20世紀初め頃、伊マルケ州カゼッテ・デテで創業されたシューメーカーの3代目で現会長兼CEOのディエゴ・デッラ・ヴァッレ氏が自社で開発したラバー・ペブル(ゴム突起)をはめ込んだソールのハンドメイド・モカシンを売り出すべく、1979年に創設したブランドだ。この「TOD'S」というブランド名は同氏が「世界中の人々に同じように発音され、記憶される名」として考案したものだそうで、つまりはブランド創設時、すでにヴァッレ氏が世界市場を強く意識していたことがここからうかがえる。そして優しく足を包み込み、ソフトな履き心地をもたらす、トッズの「ゴンミーノ・モカシン」は美しい革の発色の魅力と相まって着実に人気を広げていき、現在では年に世界各国で計200万足あまりが販売されているというから、これはもう、ヴァッレ氏によるブランド戦略の勝利といって過言ではない。
  とはいえ、革の選択や裁断、仕上げ縫製、整形、ポリッシングなどはいまなお、職人による手仕事が堅持されている点がトッズの大きな魅力でもある。また、こうしたモカシンのみならずレースシューズやブーツなども生産。1997年からはバッグの展開もスタートさせ、現在ではレザージャケット、革小物、レザーステーショナリー、レザージュエリーなど多彩なアイテムも手掛け、トータルレザーブランドへとさらなる成長を遂げつつある。
  さて、そのトッズの今季のコレクションから、ここで紹介するのは、前述した「ゴンミーニ・モカシン」の1バージョンである。カジュアルだがグラマラスでクラス感ある、このアッパーはカーフの銀面をエナメルで加工した、いわゆるパテントレザーにパンチング風のエンボス(型押し)を施したもので、その風合いはちょっと他に類を見ぬものだ。パテントレザーもパンチングレザーももっかトレンドの素材だが、それをひとつにしてしまったとはなんとも面白い。ちなみにパンチングではなく、パンチング風エンボスなのは、秋冬でも履くことができるようとの配慮だろう。
  また、アッパーの両脇にあるゴムのエラスティックをよく見れば、そこに縫合されたレザーチップにパテントレザーのみならず、スエードやセミヌバック、ヘアレザーなどが使われ、それぞれ異なる素材感で遊び心を控えめに主張している。そして、もちろん本底はトッズの象徴的ディテールであるゴム突起「ゴンミーノ」のソールで、ヒールはそれがヒールカップまで巻き上がったオパンケ仕様にゆえ、アクセルワークも上々である。
  軽快でコンフォタブルな履き心地に加え、足元に控えめな華やぎと色気を添る、この新作モカシン。ドライブによし、街歩きによしの小粋な洒落靴である。

文:山田 純貴 写真:綿屋 修一

TOD'S(トッズ)

アイテム: モカシンドライビングシューズ
商品名: GOMMINI(ゴンミーニ)
品番: XXM00N01851 VE09997
製法: モカシン
アッパー: パンチング風エンボス加工パテントレザー。サイドエラスティック部分にスエード、セミヌバック、ハラコなどを部分使用
ソール: ゴンミーノ・モカシン(一枚革のモカシンソールにラバー・ペブルはめ込み仕様)。ヒールはオパンケ仕様
その他: ブラックレザー内装。モカ(おがみモカ・タイプ)両脇にサイドエラスティック装備
カラー: ブラックのみ
価格: 4万5150円

お問い合わせ:

トッズ・ジャパン
TEL.0120-102-578