メンズシューズ

08.03.21 UPDATE

日本初上陸ブランドが作り上たアメトラ×クラシコのミクスチャー

 現在、ワールド フットウェア ギャラリーが取り扱っている靴はイタリアのファクトリーブランドの製品が主体だ。では、アメリカンファッションへの回帰が確実なトレンドとなった今季、そうした「プレッピーなスタイルをイタリア的に解釈すると、どんな靴ができあがるのか?」と考えた同店が、クラシコ・イタリアのハンドメイドシューズを製作する工房に木型の段階からスペシャルオーダーしたところ、完成したのが写真のサドルシューズである。
 その工房、すなわちクラウディオ マリーニのオリジナルは、実は今回が日本初上陸だ。イタリア靴の一大生産地マルケ地方にて親子2代が営む小さな工房で、マッケイ、ブラックラピド、ノルベジェーゼの3製法を駆使しながらクラシコ靴を製作。近年はそうした伝統的な靴をベースにしつつ、ポインテッドトゥなど現代的エッセンスも取り入れた製品なども手掛けている。ワールド フットウェア ギャラリーのバイヤー日高竜介氏によれば、この企画を実現するにあたり、数あるイタリアのファクトリーの中からこの工房を選んだのは「少量生産で希少性が高い」「木型にモダンなセンスが感じられる」「手仕事で釣り込みを行っている」「クオリティが高く、製品にオーラがある」「品質の高さに比して買いやすい価格で展開できる」などの理由からだったとのことだが、それはこの新作を手に取ればすぐさま納得できるのだ。
 まず、注目したいのは木型だ。全体に丸みを帯びた甲高フォルムは確かにアメリカ的なのだ。しかもオデコ部分が前方に張り出したラウンドトゥは大変個性的で、少々愛嬌が感じられる。しかし全体に細身で捨て寸が長く、トゥスプリングが高く上がっている点などはイタリアンシューズを思わせる。
 デザインもワールド フットウェア ギャラリーが提示したテーマに則してクラウディオ マリーニが手掛けているが、こちらもなかなかにユニーク。第一、ツートンのサドルシューズという選択がアメリカ的だし、わざわざアイレットを外鳩目にして、そこに丸ヒモを通しているのもこのタイプの靴の"お約束"。また、切り替え部分に施されたパーフォレーションの親穴が大ぶりなのはアメリカントラッドシューズの無骨なディテールに通じるし、シングルソールながらコバがぶ厚く、ヒールリフトも大ぶりである点も同様だ。いっぽう、後染め(製靴後に色付けする手法)で繊細な濃淡を表わしたスムースカーフ×手揉み仕上げでヴィンテージ風に見せたグレインレザーというこだわりあるコンビネーションや、同じダークブラウン系のローコントラストに抑えたバイカラーなどにはイタリア的センスが感じられる。
 と、このように見ていくと、確かにこの靴は見事にアメリカントラッドとクラシコ・イタリアのミクスチャーだ。そして、その佇まいときたら全く他の靴にはない独特のものだが、それでいて違和感を感じさせないところがなかなかに秀逸なのである。
 コーディネートについては、やはりストレートラインのパンツとよく合いそうだし、ジャケットにストレートのジーンズとか、ショートパンツに素足履き、というのもありだろう。「プレッピーな着こなしの足元を個性的な靴で品よく見せたい」という洒落者には、ことにお薦めの1足である。

文:山田 純貴 写真:綿屋 修一

CLAUDIO MARINI(クラウディオ マリーニ)

アイテム: コンビネーションサドルシューズ
品番: CMS1000B
製法: ブラックラピド
アッパー: 伊イルチア社製スムースカーフ(後染め仕上げ)×イタリア製グレインカーフ(手揉み仕上げ)
ソール: シングルレザーソール(ファッジ仕様、オール丸コバ、ボルドー×ナチュラルのバイカラー仕上げ)
ヒールリフト: 32mm高
カラー: ダークブラウンのみ
製造国: イタリア
その他: ワールド フットウェア ギャラリー別注
発売: 2008年4月中旬予定
価格: 5万9850円

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