メンズシューズ

08.04.04 UPDATE

イタリアの元祖伊達男がこよなく愛したドライビングモカシン

 イタリアのファッションアイコンが好んで履いた靴を、ミラノ随一の個性派男が日本に紹介……。前者はフィアット・グループの元会長、故ジャンニ・アニエッリ氏で、後者はオリアン、G・T・A、エリオンなどを取り扱う代理店PMGを主宰するプリモ・グエルチレーナ氏。両名ともメンズファッション誌にベストドレッサーとしてしばしば登場する着こなしの達人だ。と、こう聞けば、イタリアンファッションに心得ある紳士ならずとも、それがどんな靴かが気になる。しかも、それはドレスシューズではなく、意外にもドライビングシューズなのだ!
 この春夏に日本初上陸を果したばかりの、このミゼロッキなるブランドは某メジャーブランドの製品も手掛けているドライビングシューズ専業ファクトリーのオリジナルである。その歴史は古く、1922年にスイス国境にほど近いドモドッソラの地に興されたファクトリーをルーツとする。戦後の1948年にはカルザトゥリフィッチョ・ミゼロッキ(Calzaturificio Miserocchi)として創設され、今なおハンドメイドにこだわった靴づくりを堅持。故ダイアナ妃も、このメーカーの顧客だったらしい。
 だが、さらに熱心な愛好者だったのがアニエッリ氏だ。
 ジャンニ・アニエッリ氏はフィアットの創業者ジョバンニ・アニエッリ氏の孫で、1966年に同社社長に就任。ランチアやフェラーリ、アルファロメオなどを次々と傘下におさめるなどし、フィアット・グループを急成長させた剛腕経営者だ。後年、会長に就き、2003年に亡くなったが、その晩年までイタリア随一の伊達男としても広く知られていた。ことにクラシコスタイルを巧みに着くずすテクニックは、この御仁から始まったともいわれる。ちなみに同氏の事業とファッションセンスを引き継いだのが、フィアット・グループの現会長ルカ・コルデーロ・ディ・モンテゼーモロ氏である。
そのアニエッリ氏がスーツに身を包み、ソファに足を組んで腰をおろしている写真が残っているのだが、その足元が、実はミゼロッキのドライビングモカシンだ。まぁ、フィアット・グループの総帥だからクルマを運転する機会は頻繁だったはずで、だからドライビングシューズは身近なアイテムだったのだろう。ミゼロッキは、そのアニエッリ氏のメガネに適ったのだから大したものである。しかも同氏はこのブランドの定番モカシンに“コ”の字形のラバーヒールを取り付け、街歩きとしても履いていたらしく、実際、前述の写真にもそのラバーヒールがハッキリ写っている。
ここでご紹介しているのは、そのアニエッリ氏愛用のラバーヒール付きドライビングモカシンの復刻バージョンだ。ソフトになめされたカーフやアンラインド(芯材やライニングを廃した仕様)、真正のモカシン製法が相まって反(かえ)りは抜群で、履き心地はあくまでソフト。しかも本底が貼られていないため、素足感覚のアクセルワークが体感できるのだ。また、ビブラム社のラバーヒール付きゆえ、ちょっとした街歩きにも対応してくれるのが嬉しい。デザインは今季トレンドのデッキシューズ・タイプで、カジュアルな着こなしに品よくオールマイティにマッチ。アニエッリ氏にならってスーツに合わせ、それが様になればお洒落上級者を自認してもいいだろう。
ところでトゥモローランドでは来たる4月18日から3日間、丸の内店でミゼロッキの初のパターンオーダー会を開催する。その際、この「ジャンニ・アリエッリ モデル」もオーダーの対象になるという。しかも、前述のプリモ・グエルチレーナ氏が来日し、同オーダー会でアドバイスを行うというのだから、これはイタリアンファッションのファンは乞うご期待なのである。世界でただ一足の“マイ・ミゼロッキ”がオーダーでき、しかもグエルチレーナ氏のちょっと茶目っ気ある着くずしが目の当たりにできる。こんな嬉しいチャンスはそうそうないのだ。

■ミゼロッキ パーソナルオーダーフェア アット トゥモローランド丸の内店

オーダー内容:サンプルシューズをベースにしたパターンオーダー
期間:2008年4月18日(金)〜4月20日(日)
時間:11:00〜20:00
会場:トゥモローランド丸の内店(東京都千代田区丸の内2-5-1丸の内2丁目ビルディング1F TEL.03-5220-2391)
デザイン:ジャンニ・アニエッリ モデル、デッキモカシン、ビットモカシン、ハイカットなど全6型から選択可
アッパー:カーフ、シュリンクレザー、スエードなど5種類から選択可。素材ごとにカラーバリエーションあり ※バイカラーやクレイジーカラーも可
ディテール:縫製糸、サイドレース、鳩目、ラバーナブなどのパーツも素材&カラーの選択可
納期:オーダーから約2カ月後
価格:4万7250〜6万3000円(いずれもレディメイドの価格の約20%のアップチャージ。オーダー内容により価格は異なる) ※ジャンニ・アニエッリ モデルの場合、5万4600円〜
備考:日本初のミゼロッキのオーダー会。伊PMG社の代表プリモ・グエルチレーナ氏が来日し、アドバイス等を行う

文:山田 純貴 写真:綿屋 修一

MISEROCCHI(ミゼロッキ)

アイテム:ドライビングモカシンシューズ
モデル名:GIANNI AGNELLI MODEL(ジャンニ・アニエッリ モデル)
製法:モカシン
アッパー:ソフトカーフ
内装:アンラインド仕様。ロングインソックライナー装備
ソール:ラバーナブ付きモカシンソール。伊ビブラム社製ラバーヒール装備
その他:ハンドソーンモカ採用。ヒールカップにハンドソーンの飾り縫い
製造:伊カルザトゥリフィッチョ・ミゼロッキ社
カラー:ブラック、レッドの2色展開 ※レディメイドの場合
価格:4万4100円 ※レディメイドの場合

お問い合わせ:

トゥモローランド TEL.03-5456-4630
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