メンズシューズ

08.05.09 UPDATE

ホワイトヌバックの編み革が醸し出す優雅な"上質"

この夏もイントレチャート(編み革のこと。Woven Leatherともいう)の製品は変わらず人気が高い。もともと、この季節の定番素材としてカジュアルなバッグや小物、靴などに盛んに取り入れられてきたし、通気性がよくて見た目にも清涼感があることから、高温多湿の夏を過ごさねばならない日本人にはことに親しみのもてる素材でもあったろう。もっとも、この数年間の根強い人気の背景にはそうしたファクターのほかに、皮革などの素材に対する関心が高まりがあり、多くの人々が手編みによって醸し出される革の素材感やクラフト感に強く魅かれるようになったという点があげられるかと思う。
さて、今回、ここで紹介するのはイタリアの名門ブランド、ア・テストーニ(1929年、靴職人アメデオ・テストーニ氏によりボローニャにて設立)が今季展開しているイントレチャート使いのダービー・タイプのプレーントゥである。
このモデルがカテゴライズされる「ストゥーディアムライン」はフラッグシップラインの「ブラックラベル」に比して価格が抑えられた、カジュアルでライトなモデルのコレクションとなる。とはいえ、品質の高さにブレはなく、細部まで優れた技術で製作された美靴なのである。イントレチャートについても、相当に手慣れた技術者の手仕事によるものであろう、大変見事な仕上がりだ。もちろん簡易な挿しメッシュ(一枚の革に多数のスリットを刻み、そこにテープ状の細革を差し込んで作るメッシュ。正しくはイントレチャートにあらず)ではなく、本メッシュ(細革同士を交差させながら編み込んで作る本格的なメッシュ)ゆえ、履き込むと細革の端がめくれ上がるなどの心配は無用だ。しかもイタリア語で「イントレッチョ スピーナ(Intreccio Spina=棘メッシュ)」と呼ばれる、いわゆる細かく編み込まれたメッシュを採用しつつも、吊り込まれた状態でもメッシュのピッチに乱れが見られないのが素晴らしい。ちなみにイントレチャートの部分も含め、アッパー全体はカーフのヌバックを採用(ライニングには「ブラックラベル」と同じヤギ革)。手に触れれば心地よい、その繊細な質感がイントレッチョスピーナと相まって、この靴をよりいっそう品あるものに見せている。また、外羽根両脇に施された切り替え×ステッチのスワンネックラインも実に優雅で、この流線がア・テストーニらしいエレガントなロングノーズのシルエットとよく調和してもいる。
ちなみに、このモデルは3色展開だが、写真のホワイトは夏場の休日履きにうってつけであるし、素足履きでも見た目の違和感がない。しかも、今季トレンドの白系のショートパンツなどにもずばりマッチ。足元に程よいリラックス感をもたらしつつ、品よく見せてくれるに違いない。

文:山田 純貴 写真:綿屋 修一

A.TESTONI(ア・テストーニ)

アイテム:ウォーヴン・ヌバック・プレーントゥダービーシューズ
品番:M45160CIG
ライン名:STUDIUM(ストゥーディアム)
製法:マッケイ
アッパー:ウォーヴンヌバックカーフ×ヌバックカーフ
ライニング:ヤギ革
ソール:シングルレザーソール(ファッジ仕様※、トップキウゾ※、チェーンパターンのナーリング※入り)
カラー:ブラック、ホワイト、ブラウンの3色展開
サイズ:5.5〜8.5(23.5〜26.5)cm
価格:12万3900円 → 9万9750円
(2009年4月1日より価格改定しております)

※ファッジ仕様=アウトステッチ(出し縫い)を施すための本底のチャネル(溝)を幅狭なスリット状にした仕様のこと。
※トップキウゾ=限界まで削り込まれたコバのこと。
※ナーリング=レザーソールにおいてアウトステッチのチャネルに沿い、その内側に焼きゴテを使って刻印される飾りのこと。

お問い合わせ:

ア・テストーニ銀座本店 TEL.03-3575-8025
http://www.testoni.com
詳しい情報はコチラ→