メンズシューズ

08.05.26 UPDATE

旬なアメカジとも相性絶妙な軽やかスエードチャッカ

 いまひとつはっきりしない点もあるのだが、どうやらチャッカブーツはポロ競技用の靴から派生したもののようだ。だからチャッカブーツの「Chukka」はこの競技の1ラウンドを表す「Chukker」に由来している、という説には説得力がある。
 ポロ競技の起原は古く、紀元前のペルシャにまでさかのぼるが、これがインドを経由して英国に伝わったのはずっとのちの1860年代。当初は一部の将校たちの間で好まれていたが、次第に人気が広がり、やがて英国を代表するスポーツとして定着した。そして、そうした一時期にシューレース付きのアンクルブーツも履かれており、それがチャッカブーツのルーツとなったようだ。また、それらは1920年代に米国に伝わって、1930年代以降、イーストコーストのアイビーリーガーたちによって履かれるところとなり、ファッションシューズとして定着。つまり、このタイプの靴は英国のトラディショナルシューズであるとともに、アメリカンカジュアルの定番フットウェアでもあるとの位置づけができるわけなのだ。
 ところで、英国靴の名門チャーチ(1873年、トーマス・チャーチ氏によりノーザンプトンで創業)には、定番ラインアップに「ライダー(RYDER)」という人気のスエードチャッカがある。その印象はブリティッシュトラッドそのもので、採用の木型「81」も伝統のエッグトゥの、ややボリューム感ある英国的プロポーションだ。
 もちろん、その「ライダー」も魅力的なのだが、ここでは「ライダー」から派生し、春夏向けとして今年登場した「サハラ3」というモデルをご紹介したい。
 「ライダー」との相違点は、第一にライニングをなくしたことで、これによって通気性が向上。履き心地もより柔らかいものとなっている。いっぽう、ソールはクレープソールを薄くして屈曲性を高め、さらに軽量に。しかもコバまわりに着色を施さず、白さをそのまま見せており、これに合わせてシューレースもブラウンの平ヒモに代え、ナチュラルカラーのロウ引き丸ヒモを採用。こうした変更の結果、履き心地は軽く、反(かえ)りと通気性のよい、素足にもストレスの少ないものに。見た目も軽快感、清涼感、カジュアル感がアップした。ちなみに木型は変更されておらず、1950年代に登場し、長く愛されてきた「81」を採用。この程よいプロポーションは細身の服にも、ボリューム感ある着こなしにも無理なくマッチする。
 前述したとおり、チャッカブーツは英国的であるとともに米国的でもあるわけだが、ことにカジュアル顔の、この「サハラ3」は昨今人気のアメリカンファッションに絶妙にマッチしてくれるのがいい。週末やリゾートでショーツやデニムなどと合わせ、素足履きというのもいいし、サマージャケットにコットンパンツといったカジュアルダウンのビジネススタイルともよく合いそうだ。クッション性に富むクレープソールはレザーソールに比べれば耐久性は劣るものの、本品の場合、グッドイヤーゆえソール交換が可能だから、末長く愛用できる。しかも老舗チャーチの製品。品質への信頼性はこの上ないのだ。

文:山田 純貴 写真:綿屋 修一

CHURCH’S(チャーチ)

アイテム:チャッカブーツ
モデル名:SAHARA3 (サハラ3)
木型:81
ウィズ:F
製法:グッドイヤーウェルテッド(オールアラウンド仕様)
アッパー:牛革スエード
ライナー:アンラインド仕様
ソール:ホワイトクレープラバー
カラー:ホワイト、サンド(写真)、レッド、アンバー、コバルト、ネイビー、インク(ブルー系)の7色展開
製造国:イギリス
価格:5万8800円

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