メンズシューズ

09.08.14 UPDATE

ジョージ コックスがマッド・ガードの
スエードチャッカで日本再デビュー!

GEORGE COX(ジョージ コックス)

世代にもよるのでしょうが、筆者の世代がジョージ コックスと聞いて真っ先に思い浮かべるのは、やはり'70年代のパンクロックです。手元の資料を確認しますと、セックス・ピストルズのジョニー・ロットンやシド・ヴィシャスらがそれぞれ、このブランドのものと思われる靴を履いている写真が見つかりました。ピストルズに限らず、ジョージ コックスはドクター・マーチンとともに、パンク・アイコンとして一世風靡したシューズブランドなのでした。 もっとも、このメーカーの歴史は非常に古く、ジョージ・ジェームス・コックス氏が英国靴の聖地ノーサンプトンにジョージ・コックス社を設立したのが1906年とのこと。同地の他の名門シューメーカーに引けをとらない老舗です。ちなみに、当時生産していたのはグッドイヤー製法のドレスシューズであったろうと推察できます。 '60年代にポインテッドトゥの個性的な「ウィンクルピッカーズ(Winklepickers)」なるモデルを大ヒットさせ、いっぽう、1949年には「ブローセル・クリーパーズ(Brothel Creepers」と命名された超厚底のラバーシューズをリリース。歩く音が出ないほどソフトな履き心地の、このカジュアルモデルは'70年代後半になり、その圧倒的にヴォリューミーなフォルムが好まれてか、パンクロッカーたちの愛履き靴として大ブレイクしたというわけです。
その後、ヴィヴィアン・ウェスウッド(ピストルズのプロデューサー、マルコム・マクラーレンとともにパンクを仕掛けたデザイナーです!)やジョン・ムーア、キャサリン・ハムネット、ヨージ・ヤマモトなどとコラボするなど、根づよい人気を維持。ことに日本に熱心なファンが多いようで、このブランドのマーケットのうち、約70パーセントが日本と知り、ちょっと驚いてしまいました。
ところでインポーターであるジー・エム・ティーの横瀬秀明社長のお話によると、実は2年ほど前にコックス社は倒産しているのだそうです。当時はリーマン・ショック前ですので倒産の原因は計り兼ねますが、その後、社員たちがコックス家から商標やノーサンプトンの工場を買い取り、無事再興。そしてこの秋、日本に再デビューとあいなった次第です。
その第一弾として日本再上陸を果たしたモデルのひとつが、写真のスエードのチャッカブーツです。「セメンテッド・ポップボーイ製法(Cemented Pop Boy Construction)」と命名された、このブランド独自の製法と、クレープソールにマッド・ガードをテーピングした「ナチュラルクレープ・ポップボーイソール(Natural Crepe Pop Boy Sole)」が特徴のこのモデルは、クラシックなチャッカブーツとは異なる、カジュアルでちょっと愛らしい表情が個性的。いかにも、このブランドらしい佇まいであるともいえるでしょう。しかも、今季はライトブラウンスエードのチャッカが注目されていますし、クレープソールも先シーズンに引き続き大人気です。残念ながら、日本再上陸のラインナップに「ブローセル・クリーパーズ」は加えられませんでしたが、もっかのトレンドを考えれば、このチャッカこそ再デビューに相応しいのだと納得するのです。
リラックスな履き心地も魅力の、このジョージ コックスのチャッカブーツ。コーディネートにおいてもさまざまなスタイルに対応し、年齢を問わず履くことができるのも嬉しいポイントです。これはもう、パンク・ファンのみならずオススメしたい1足なのです。

文:山田 純貴 写真:新城 孝

マッド・ガード(MUD-GUARD)はクレープソール&ヒールの外周をランズと呼ばれるラバーテープ(写真では黒い部分)で覆い、ソール&ヒールの側面を隠す仕様。これは泥よけのためのディテールなのだ。

GEORGE COX(ジョージ コックス)

アイテム:チャッカブーツ
モデル名:3タイ・チャッカ
モデル番号:13341
製法:セメンテッド・ポップボーイ製法
アッパー:フルバット・ベスト・スエード・スプリッツ
タンナー:DESPELL S.A.(デスペル社) ※スペインのタンナー
ライニング:ヌメ革
ソール:ナチュラルクレープ・ポップボーイソール(マッド・ガード付き)
カラー:ジンジャー、ネイビー、パープル、ブラック
製造国:イギリス
価格:2万5200円

お問い合わせ:

ジー・エム・ティー
TEL.03-5453-0033

※この情報は、2009年8月21日の情報です。