メンズシューズ

09.10.16 UPDATE

ラバーブーツの傑作が本国生産終了!
買うなら今しかありませんよ!

HUNTER(ハンター)

子供の頃、雨の日にゴム長を履いて勤めに行った父の姿を記憶しています。当時はスーツ姿でも少々雨足の強い日は、当たり前にゴム長を履いたもの。が、いつの頃からか、そうしたビジネスマンを目にすることはなくなり、それどころかカジュアルにおいてさえラバーブーツは敬遠され、「ゴム長=子供の雨靴」なるイメージが定着してしまったように思います。
ですから、昨今のラバーブーツの人気ぶりに驚きを禁じ得ません。先の台風の日もカラフルなラバーブーツを履いた女性たちをそこかしこで目撃しましたし、人気セレクトショップを訪ねれば、レディスのみならずメンズのコーナーにもそうしたブーツが並べられ目を引きます。
そんなファッショナブルなラバーブーツの筆頭ブランドといえば、それはハンターにほかなりません。聞けば、このたびのブームの発生源も、実はこのブランドであるようです。
英国王室御用達ブランド、ハンターの歴史はアメリカ人起業家ヘンリー・リー・ノリス氏がラバーブーツの工場を求めてスコットランドに渡り、1856年にエジンバラに「ノースブリティッシュ・ラバーカンパニー」を設立したことに始まります。元来がレザー製の軍用・乗馬用ブーツであるウェリントンブーツをラバーで仕立てた同社の製品はほどなく人気アイテムとなり、会社は順調に成長。2つの大戦では多数の軍用ブーツも生産しました。また、戦後はその優れた防水性から英国紳士らのレインシューズとして定着。労働者の間でも人気のアイテムとなっていきました。
そんな英国ブーツの名門たるハンターですが、実は現在ではその多くの製品が中国生産となり、フラッグシップモデルの「ロイヤルハンター」や「ソブリン」など一部の製品のみが本国生産されてきました。
ところが先頃、ついにスコットランドの工場が閉鎖されてしまったのです。写真はそのメイド・イン・スコットランドの「ソブリン」ですが、このモデルも今回の工場閉鎖にともない、中国生産の「バルモラル・ソブリン」なるモデルへと移行。とはいえ、デザインが異なってしまううえ、英国伝統の製法であり、ソール交換可能なグッドイヤーから圧着式に変更されるため、事実上はディスコンと解してよいかと思います。英国靴好きにはなんとも残念な限りですが、不幸中の幸い、日本にはまだ在庫があるので、しばらくは購入可能とのことです。
ところで、このハンターの最上級モデル「ソブリン」はウェリントンブーツの最高傑作と称される名靴です。整形外科学に基づいた木型をもとに、天然ラバーを圧着させて成型するヴァルカナイズ製法で作られるアッパーは足へのフィット感、歩行快適性、柔軟性、耐久性に優れており、内装を総革張りにすることで肌へのタッチ感や吸汗性なども高めてあります。そのうえフットベッド(中敷き)を「マルチレイヤー・ショック・アブソーバー」なる多層構造とすることで、歩行時の足への負担も軽減するのです。
筒部分のアウトサイドにストラップと共に設けられているファスナーにはマチを付けることで防水性をアップ。グッドイヤーでアッパーに縫合されたアウトソールはコマンド・タイプですから、濡れたタイルの上でも高いグリップ性能を発揮します。しかも見た目にシンプルであるうえ、控えめカラーなのでコーディネートの汎用性が広いというのも嬉しいポイントでしょう。
さて、先述しましたように、この「ソブリン」を含み、本国生産のハンターはもはや売り切り御免の状態にあります。販売は在庫のあるうちだけですから、これはもう、メイド・イン・スコットランドにこだわりたい向きは迷わず、お早めに購入を。お値段は少々お高めにも思えますが、靴の歴史に残る傑作の定番品ですから流行に左右されません。末長く愛用できるはずです。

文:山田 純貴 写真:猪又 直之

HUNTER(ハンター)

アイテム:ラバー製ウェリントンブーツ
モデル名:SOVEREIGN(ソブリン)
品番:W23221
製法:オールアラウンドグッドイヤーウェルテッド
外装素材:天然ゴム(ヴァルカナイズ構造)
内装素材:グレインレザー
フットベッド:グレインレザー製、マルチレイヤー・ショック・アブソーバー構造
アウトソール:コマンドソール
サイズ:UK4〜UK13
カラー:ダークブラウンのみ
製造国:イギリス(スコットランド)
価格:7万2450円

お問い合わせ:

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TEL.03-6411-5689(水曜・祝日休業)

※この情報は、2009年10月16日の情報です。