メンズシューズ

09.11.20 UPDATE

アメリカンスリッポンかくあるべし!
ハンドソーンも絶妙な極上ローファー

LA GAZZETTA 1987 × TUBEBUT(ラ ガゼッタ 1987 × チューブバット)

今回はフェリージやコルテなどのインポーターとして知られる「フィーゴ」の直営店「ラ ガゼッタ 1987」と、オルタナティブなファッションブランド「チューブ」のコラボレーションにより、昨年('08年)の春夏から展開されているダブルネームのローファーを紹介します。
「フィーゴ」は1987年4月に設立され、同年8月、「無名だが一級品」を紹介することをコンセプトに掲げ、東京・南青山に「ラ ガゼッタ 1987」の1号店(現在の青山本店)をオープン。以後、フェリージなどのイタリア製品を中心に、さまざまなファッションアイテムを日本に紹介してきました。
いっぽう「チューブ」は、日本のメンズファッションの草分け的存在の斎藤久夫氏が代表兼デザイナーを務めるブランドです。1945年、東京に生まれた同氏はご本人曰く「服に命をかけてきた」というほどの筋金入りの洒落者で、若い頃には生活費を削って給料の倍以上もする服や靴などを購入していたという御仁。1979年に満を持して自らのブランド「チューブ」を立ち上げ、1993年にはメンズビギとディレクター契約を結び、企画部門のディレクションを担当もしました。また、スリッポン好きとしても知られており、22歳だった1967年、早くもフローシャイムのローファーを履いていたというのですから、本当に驚いてしまうのです。
ところで「ラ ガゼッタ 1987」は以前から「チューブ」とのコラボ製品を展開してきましたが、一昨年からダブルネームを冠し、「大人のカジュアル」をテーマに、パッチワークのジャケット、ハンドニットベストなどのクロージングをリリースしています。ちなみに「チューブバット」はこのダブルネームのためのブランド名で、そのスペル「TUBEBUT」から察することができるとおり、左からでも右からでも同じ読みになることから、洒落で命名されたものだそうです。
さて、写真のスリッポンです。一見してごくベーシックなローファーで、いまどき流のロングノーズでもなく、全体の印象は"昔ながらのアメリカンローファー"というところ。実際、この靴、近年では珍しいメイド・インUSAなのです。しかもライニングが施されていない靴中を見ますと、これが本格的なモカシン(革を木型の下から吊り込んでアッパーを成型する製法のことです)であり、そこに本底をマッケイ縫いで縫合させたものだということがわかります。こうしたモカシンが製作できるファクトリーは現在、本場アメリカでもごくわずかと聞きますから、本品はこの点だけとっても希少な靴といえるわけです。
さらに甲部分のUモカを見れば、これが疑いなくハンドソーンであり、しかもそのステッチが単に美しいというのみならず、ひと針ごとにしっかり糸絞めされていることも理解できます。さすがはアメリカンファッションに精通する斎藤氏のプロデュース。平凡な靴に見えるも、実はこれが真性のアメリカ製ローファーであり、しかもアメリカンローファーの本来あるべき姿をみごとに再現した極上の1足なのですから、これはもう、アメトラ好きのミドルエイジたちから大いに支持さ、売れ筋となっているのも納得するのです。奇しくも、この数年、アメリカンファッションが人気ですが、こうしたトレンドに左右されることなく"本物"を志向し続ける「ラ ガゼッタ 1987」と「チューブ」の姿勢に称賛をおくりたくなってきました。

文:山田 純貴 写真:猪又 直之

LA GAZZETTA 1987 × TUBEBUT(ラ ガゼッタ 1987 × チューブバット)

アイテム:サドルローファー
品番:70814
製法:モカシン×マッケイ
アッパー:カーフ
ライナー:アンラインド
ソール:シングルレザーソール
カラー:ミディアムブラウン、バーガンディ(写真)の2色展開
製造国:アメリカ
価格:4万950円

お問い合わせ:

ラ ガゼッタ 1987 & フェリージ 青山本店
TEL.03-3498-6912  ※心斎橋店、福岡店でも取り扱い中。
http://www.figo.co.jp

※この情報は、2009年11月20日の情報です。