メンズシューズ

10.01.15 UPDATE

珍しい素仕上げコードバンを贅沢に使った
ノスタルジックスタイルのブーツが人気です

CHAUSSER(ショセ)

コードバンといえばオールデンの靴が象徴的存在ですが、現在ではさまざまなブランドがこの人気素材を使ったアイテムを展開しています。とはいえ、染色されていない素仕上げのコードバンが使われた靴となると、これは非常に珍しいのではないでしょうか?
ブランドはショセ。オーダーメイドシューズの職人である父をもつデザイナーの前田洋一氏が2000年、「長く愛着をもてる靴」をコンセプトに立ち上げた新進ブランドです。メンズのみならずレディスも人気で、生産量では3:7とのことですから、レディスのほうが認知度はやや高いのかもしれません。
このレースアップブーツはブランド立ち上げからほどない頃にリリースされ、以後、ショセにおけるメンズの代表的モデルとして人気を博しています。前田氏がデザインする靴の多くは、アメリカのイラストレーターであるノーマン・ロックウェルの作品に描かれた1950年代のアメリカの靴からインスパイアされていますが、このブーツも例外ではないとのこと。ややポッテリとしたラウンドトゥがスプリングアップした、捨て寸長めのフォルムなどは確かにクラシカルで、どこかノスタルジックな印象、そして8インチクラスのシャフト※1 や外羽根やアウトサイドヒールカップに施された太番手糸のステッチ、大ぶりの外ハトメなどからはヴィンテージのアメリカンワークブーツやミリタリーブーツあたりを想起させられます。
とはいえ、ショセのメンズシューズはこうしたアメリカントラッドをベースにしつつも、そこにほどよくヨーロッパ的なエッセンスが加味されているため品があります。このブーツについても同様で、アメリカンの無骨さを匂わせつつも、コバ&アウトステッチをアメリカ的なオールアラウンド※2 ではなく、ドレッシーなブリースト・トゥ・ブリースト※3 としたり、アウトソールにスマートなコンビネーションソールを採用するなど、独自のエレガンスを巧みに表現しているのです。
もっとも、こうしたデザインや製靴面での魅力もさることながら、このブーツの最大の魅力はなんと言っても素仕上げのコードバンにあるのは確か。染色されていないぶん、コードバン自体の表情がダイレクトに目の当たりにできますし、その明るい色合いは昨今のカジュアルのトレンドにも適います。また、履き込んでいくうちに革がより柔軟になり、かつ黒や茶、バーガンディ以上に色艶の深まりが実感でき、エイジング好きにはたまらない、素仕上げだからこその魅力が堪能できます。ひと味違うコードバンシューズをお探しなら、これはぜひとも狙ってみたい1足です。
なお、ショセは来年でブランド誕生から10周年を迎えますが、それに向けた記念モデルとして、このブーツと同デザインで米ホーウィン社のコードバンを使ったバージョンを限定でリリースしました。こちらはブラック、バーガンディ、ブランディの3色展開で8万2950円。コードバン好きはこちらも要注目ですね。

文:山田 純貴 写真:猪又 直之

※1 シャフト:長い筒
※2 オールアラウンド:アウトステッチがアッパーを全周する仕様
※3 ブリースト・トゥ・ブリースト:ウエスト→トゥ→反対側のウエストに至るコバにのみアウトステッチを施す仕様

素仕上げのコードバンは新品状態でも品が感じられて美しい(左)が、履き込んでいくと色艶が深まるとともに濃淡が現れ、いっそう味わいある表情に変化(右)。こうなれば、愛着もさらに増すことだろう。

CHAUSSER(ショセ)

アイテム:レースアップブーツ
製法:グッドイヤーウェルテッド
アッパー:素仕上げコードバン(新喜皮革社製)
ライナー:フルレザーライニング(牛革)
ソール:伊ビブラム社製ハーフラバー×レザーのコンビネーション(オープントラック仕立て) 価格:6万9300円

お問い合わせ:

プリュス バイ ショセ
TEL.03-3716-2983
http://www.chausser.net/

※この情報は、2010年1月15日の情報です。