メンズシューズ

10.04.30 UPDATE

英国靴の入門編にも! 憧れのチャーチに
お値打ち感得盛りの5万円台ドレス靴登場

CHURCH’S(チャーチ)

「英国の良心を象徴する靴」だとか「最も英国靴らしい英国靴」といった枕詞が付される名門チャーチ(1873年、アルフレッド・チャーチ氏により英ノーサンプトンにて創業)。他の英国靴が日本上陸を果たさずにいた時代、百貨店の紳士靴靴売り場でひときわオーラを放っていたウイングチップを筆者は思い出します。プラダ・グループに加わってから(傑作木型「73」をより洗練された「173」に進化させたように)ある程度"時代"を意識するようになったものの、靴のトレンドがロングノーズのエレガント路線に大きく振れた時代、当時の目には無骨にも見えた英国靴らしいフォルムを堅持し続けるなど、流行から一定の距離を置く姿勢を貫いてきた。そんな頑固で、決して世渡り上手ではない(?)姿にまた、チャーチ・ファンはさらなる"愛"を感じてしまうのです。
さて、今回ご紹介の「シティー・コレクション」は今春登場した、いわばチャーチの入門編ともいうべきドレス靴のコレクションです。同ブランドのドレスモデルは大かたが8万円台〜9万円台ですが、この新コレクションの全6型はいずれもが税込み5万4600円と非常に買いやすい価格設定です。とはいえ、よくありがちな人件費が安価な国での生産などではなく、100%ノーサンプトンの自社工場で作られた正真正銘のチャーチ製。グッドイヤーを堅持するなど、お値打ち感のある品質をキープしています。聞けば、同社はこのコレクションを実現すべく、大きな投資を行い、最も効率よく生産するための技術工学を開発。たとえばアッパーの素材は一流タンナーの製品ではないものの、メキシコの新進タンナーに特注のタンニンを使ってなめさせたエクスクルーシブな革で、それにハンドポリッシュを施し、チャーチ伝統のポリッシュド・バインダー仕上げに。裁断ではロスを抑えるべく革を最大限に使えるようパターンに工夫を凝らし、また、全型ともバックステイに生産効率のよいシーム&ドッグテイル(ヒールカップ外壁にセンターシームがあり、その上部にのりしろ状の突き出しが設けられたデザイン)を採用するといった次第。なぜ、これほどまでにリーズナブルであるかが理解できますね。
ちなみに新開発の「ラスト136」は既存の木型に比し、さらにスタイリッシュなフォルムが新鮮です。若い層を開拓しようとの意図があるのでしょうか。これなら、いまどきの若いビジネスマンも抵抗なく履くことができそうです。とはいえ、ほどほどの捨て寸に控えめなエッグトゥという、英国靴としてのオーセンティックなフォルムは堅持。この行き過ぎず、やり過ぎない姿勢は、やっぱりチャーチであるなと思うのです。

文:山田 純貴 写真:猪又 直之

CHURCH’S(チャーチ)

アイテム:フルブローグシューズ
モデル名:NEW YORK(ニューヨーク)
コレクション名:CITY COLLECTION(シティー・コレクション)
木型番号:136 ※新開発ラスト
製法:グッドイヤーウェルテッド
素材:アッパー/グレインレザー(原皮=北米産成牛皮、製革=メキシコ、仕上げ:ポリッシュド・バインダー)、ソール/シングルレザーソール(オープントラック仕様)
カラー:ブラックのみ
製造国:イギリス
価格:5万4600円

お問い合わせ:

ディセンタージュ 青山本店
TEL.03-5466-3445
http://www.decentages.jp
http://www.watanabe-int.co.jp

※この情報は、2010年4月30日(金)の情報です。