メンズシューズ

10.07.09 UPDATE

メンズプレタに久々登場した"大物"マサロに
靴好きなら注目しないわけにはいきません!

MASSARO(マサロ)

今日、私たちが知るパリの名門シューズブランドは、元来がビスポーク(フランス語ならsur mesure、すなわちスゥ・ムジュール)専業であるケースが多いようです。今年、久々にメンズプレタの世界に登場したマサロもまた、その例外ではありません。
パリの老舗マサロは1894年の創業以来、女優マレーネ・ディートリッヒをはじめとする世界中のセレブを顧客に、エレガントで独創的な靴を作り続けてきたオーダーメイドシューズの名門です。創業の孫レイモン・マサロ氏の代にはそうした個人オーダーに留まらず、シャネルなど名だたるメゾンブランドの製品も手掛けるようになり、今日に至っています。
まさに名門中の名門ではあるものの、日本では知る人ぞ知る存在のマサロですが、フィリップ・アティエンザ氏をディレクターに迎えたことで、このほどメンズプレタをスタートすることに。同氏はフランスの国立工芸保存院の出身のシュークリエイターで、某有名シューズブランドでビスポークの責任者を務めてきた人物です。筆者も昔、お会いしたことがあり、着こなしのセンスに長けた、大変品のよい紳士であるとの印象をもちました。
110年以上にわたりオーダーメイドシューズを作り続けてきたアトリエと、実力者アティエンザ氏がひとつになって生み出された製品が悪かろうはずがなく、そのみごとなクォリティはファーストコレクション6型のうちの、このクォーターブローグからも十分にうかがうことができます。生産は英国で行われており、したがって製法はグッドイヤー。採用されているカーフの、非常にキメの整った美しい表情から、最上級の素材が使われていることがわかります。
木型とパターンがまた、秀逸です。インサイドストレート&アウトサイドカーブのコンフォタブルな内振りフォルムで、さほど捨て寸は長くなく、甲もやや高めなのですが、全体の印象は非常にスタイリッシュでモダン。取り扱い店のストラスブルゴによれば、サイドの切り替えがバックステイまで長く伸びているため、視覚的にスマートな印象を与えるほか、アイレットの間隔を狭くとり、かつそのレースステイを高い位置に設けたことも、スッキリとした表情に見せている要因であるとか。と聞けば、この靴が大変緻密な計算のもと、木型とパターンのバランスを巧みに図りながら設計されているのだということが理解できます。
英国靴伝統の堅牢さを備えつつ、パリのエレガンスも併せ持つマサロの靴。ビスポークメゾンならではの感性やノウハウが巧みに生かされ、作られた、これは極上のプレタシューズなのです。

文:山田 純貴 写真:猪又 直之

MASSARO(マサロ)

アイテム:クォーターブローグオックスフォードシューズ
モデル名:GINZA(ギンザ)
製法:グッドイヤーウェルテッド
素材:アッパー/カーフ、ライナー/フルレザーライニング、ソール/シングルレザーソール(ヒドゥンチャネル仕立て。フィドルバックウエスト仕様。半カラス仕上げ、ヒール/フルレザーリフト
カラー:ブラック、ダークオーク(写真)の2色展開
製造国:イギリス
付属品:蝶番式木製シューツリー、シューポーチ
価格:19万9500円

お問い合わせ:

ストラスブルゴ
TEL.0120-383-653
http://www.strasburgo.co.jp
http://www.massaro.fr

※この情報は、2010年7月9日(金)の情報です。