CLOSE UP SHOES

A.TESTONI(ア・テストーニ) スリッポン パイソン ジーンズ

主張の強いパイソンレザーに控えめブルーを
組み合わせた、大人のための格上げスリッポン

ア・テストーニ(1929年、伊ボローニャでアメデオ・テストーニ氏がビスポークシューズのワークショップとして創業)が展開している今季モデルに、なんとも個性的な1足を見つけました。それが写真のローファーで、ご覧のとおり、アッパーがパイソンレザーというユニークなものです。レザーアイテムブランドのア・テストーニはクロコなど、いわゆるエキゾチックレザーの使用にも長けていますが、それにしてもパイソンレザーとローファーの組み合わせはなかなかに大胆だと思うのです。

パイソンは、主にアフリカからインド、インドシナ、インドネシア、オーストラリア北部、フィリピンなどの森林やサバンナに生息するニシキへビ科の大ヘビ(近縁種に、南北アメリカに棲むボアの仲間があり、これらもパイソンに含む場合がある)で、聞くところ、その身は鶏肉のように淡泊で、かつ美味であるとか。また、革は斑紋が細かく立体的なのが特徴。このうち、アミメニシキヘビでは斑紋がダイヤ形の連続模様を、インドニシキヘビ(モラレスパイソン)では不規則模様を描いており、それが見る者に強烈な印象を与えます。また、ワイルドでグラマラスな表情であることから、ウエスタン調やバイカーズなどのラギッドなアイテムに使われることの多い皮革です。

しかしア・テストーニの、このローファーでは上質なパイソンレザーを「ジーンズ」と銘打った淡いブルーに染めることで、グラマラスな風合いは控えめに、エレガントでクラス感ある表情に見せています。すなわち、主張の強い革を控えめな印象の色にすることで、コーディネートしやすい靴にしているわけです。しかも、今季はブルー系が注目カラーですから、その意味ではトレンドにも適っています。ちなみに、採用されているラウンドトウの新ラスト「ドレス」は、人の足形にならった内ひねり形状。これがソフトなパイソンレザーの採用やマッケイ製法によってもたらされる反(かえ)りのよさと相まって、素足でもストレスなく、快適な履き心地を可能にしています。

ローファーというとアメリカンタイプが主流ですが、それらとはひと味もふた味も違う、イタリアらしい色気ある佇まいでカジュアルを格上げしてくれる、この新作。個性のあるスリッポンをお探しの方にはもちろん、「グラマラスすぎるから」とパイソンレザーを敬遠してきた方にもお薦めできる、これはラグジュアリーな春夏スリッポンなのです。

A.TESTONI(ア・テストーニ) 14万1750円
モデル/M45322DRG、ラスト/DRESS、製法/マッケイ、素材/アッパー パイソンレザー、ライナー レザー(ブラック内装)、ソール シングルレザーソール(オープントラック仕立て。オール丸コバ仕上げ)、カラー/ジーンズ ※ア・テストーニ 銀座本店限定展開 問:ア・テストーニ 銀座本店TEL.03-3575-8025 www.testoni.com
ア・テストーニの詳しい情報はコチラ

※この情報は、2011年5月12日の情報です。

 

文:山田 純貴 写真:猪又 直之