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BUTTERO(ブッテロ)  タニノ

ひねりが施された装飾がなんとも個性的な、大人のためのリゾートレザースニーカー

10年ほど前、某誌の仕事でブッテロ(伊トスカーナ州スタッビアでマウロ・サーニ氏により創業)の新作をピックアップするため、正規代理店のプレスルームを訪れたことがありました。ブッテロ ジャパン設立以前のことで、東京・神宮前の「ブッテロ トーキョー」はまだなく、ブランドの知名度も今ほど高くはありませんでした。ただ、当時、イタリアのメンズシューズブランドが盛んに日本に紹介されていたなか、ブッテロの人気が頭ひとつリードしているという印象はありました。
そのプレスルームに並んだ春夏のサンプルを目にした筆者は「編み革の靴が多い」との印象をもちました。聞けば、事実「今季は編み革のスリッポンに力を入れている」とのこと。今でもそうなのですが、その当時、メンズシューズではことにその種の製品は珍しく、それゆえか、筆者は大変強い印象的をもちました。そして、そのコレクションの中から淡いブルーの編み革スリッポンをセレクトし、それを掲載したのでした。

ブッテロというと「マカロニウエスタンのブーツ」のイメージが強いかと思います。それはそうなのですが、実はこの十数年来、春夏のコレクションでは編み革の靴も積極的に展開してきました。要はブッテロのもうひとつの顔であるわけですが、ただ、伊トスカーナ地方に製革されるフルベジタブルタンニンレザーを使い、シンプルだけれど味のある靴を展開している点は共通で、1964年の創業以来、変わらず一貫しているのです。
それは新作のレザースニーカーも同様で、アッパーにトスカーナ産オイルドヌメを採用。その両サイドに大胆に切り込みを入れたうえでひねりを加えるという、なんとも風変わりなデザインが取り入れられています。いわゆる編み革とは異なるディテールですが、これも編み上げで培った技術があってできることなのでしょう。一見してインパクトがあり、しかも、当然ながら通気の面でも貢献しています。

ところで、本品のテーマは「エコロジー」であるとか。たしかにベジタブルタンニンレザーは古典的なエコロジカル素材ですが、底材にもこだわりがあって、実はリサイクルラバーが使われているのです。しかも、このソール。どのような加工であるのかはわかりませんが、カラフルな極小チップが多数混入されているのでリサイクルとの印象はなく、むしろこの靴をポップでお洒落なものに見せています。
素足でもストレスなく快適に履くことができ、履き込めばオイルドヌメがさらにしなやかになるばかりか、色艶も増すこのレザースニーカー。スポーツ系スニーカーではあきたらない大人にお薦めしたい、この春夏注目のリゾートシューズです。

BUTTERO(ブッテロ) タニノ レザースニーカー 3万9900円
ライン名/TANINO(タニノ) B4000、製法/セメンテッド、素材/アッパー 伊トスカーナ産オイルドベジタブルタンニンレザー、ソール リサイクルラバーソール、カラー/ナチュラルのみ 製造国/イタリア
問:ブッテロ トーキョー TEL.03-5766-1718 ブッテロ オーサカ TEL.06-6131-6510
www.buttero.jp/ www.highbridge.co.jp/ ブティックBOQ商品の購入ページはコチラ

※この情報は、2011年5月27日の情報です。

 

文:山田 純貴 写真:猪又 直之