CLOSE UP SHOES

オールデン

熱心なファンにとってもレアな、新作オールデンのご紹介です。写真のスエードダービーがそれですが、ひと目で「インディブーツ」の短靴版と分かればオールデン通でしょう。モデル名もズバリ「インディオックス」です。ちなみに「インディブーツ」は映画『インディ・ジョーンズ』シリーズでハリソン・フォードが演じるインディアナ教授が履いたことからこう呼ばれるようになった、というのは有名な話ですね?
で、この「インディオックス」ですが、本国アメリカでは昔からオーソペディックシューズのショップなどで展開されてきた定番とのこと。日本では、ショップ別注として人気のあるモデルです。
木型は「インディブーツ」でもお馴染みの「トゥルーバランスラスト」。Vチップなどに採用されている「モディファイドラスト」と同様、矯正靴をもとに開発された「フットバランス」のラインにカテゴライズされる木型で、多くの足形にフィットする汎用性の高さと、トウに厚みのあるワーク的フォルムが特徴です。「モディファイド」がドレッシーでエレンガトであるのに対し、こちらはよりカジュアルな印象です。
アッパーはレギュラーの米ホーウィン社製プルアップレザー「クロムエクセル」に代え、昨今のスエード短靴人気を意識したものなのでしょうか、カーフスエードが使われており、これに合わせ、ソールにはこれまた旬なソフトクッションの軽量ラバーソールが採用されています。しかも、この「リクラグソール」はタイヤで有名な米グッドイヤー社の製品。筆者が知る限りではありますが、同社の靴底材は意外にも珍しいものといえます。また、このソールはその名称から推察できるとおり、グリップ性に優れたラグソール(コマンドソールなどとも言いますね)なのですが、その凹凸が低いため、見た目の無骨さがなく、したがって靴を品よく見せることができます。なお、ウエルトはアッパーとソールの縫合部分から雨などの浸入を防ぐためのストームウエルトになっており、これも「リクラグソール」とともに、ワーク的ディテールといえるでしょう。 しかし、最も注目すべきは「マーブル(大理石のこと)」と称されたオールデン初登場カラーです。それはホワイトバックスほどに白くはなく、ダーティバックスやサンドスエードほど褐色でもない、非常に淡いベージュ。日本代理店ラコタによれば、この色の採用はワークテイストの靴ながら「ヨーロッパ的佇まいに見せたい」との意図によるものだとか。それもあって、週末カジュアルのみならず、いわゆるビジカジスタイルにも品よく合わせることができますし、真鍮無垢のアイレットや素仕上げのウエルト、ホワイトステッチの出し縫いなどと相まって、春夏の装いに清涼にマッチ。しかも、ホワイトバックスでは少々“夏”すぎて履くのがはばかられる今の季節にも違和感がありません。
前述したように、この1、2年、ワーク系の靴が人気で、とりわけビジネススタイルのカジュアル化からジャケパンにも合わせることができるよう、その短靴タイプに注目が集まっているわけですが、無骨さはほどほどに、リラックス感の上品さを兼ね備えた本品ならそうしたスタイルを格下げさせることなく、大人っぽい足元に見せてくれるはずです。

ALDEN(オールデン)

アイテム:モックトウダービーシューズ
モデル名:INDY OX.(インディオックス) モデル番号:40010
木型番号:TRUBALANCE LAST(トゥルーバランスラスト) ※Dウィズ 製法:グッドイヤーウェルテッド(オールアラウンドアウトステッチ。ラウンドストームウエルト付き)
アッパー:カーフスエード
ライナー:カウハイド
ソール:RIKRUG RUBBER SOLE(リクラグソール) ※米グッドイヤー社製
カラー:マーブルのみ
製造国:アメリカ
価格:74,550円

お問い合わせ:ラコタ TEL.03-3545-3322
http://www.lakota.co.jp/

 
 

文:山田 純貴 写真:吉岡 広和