CLOSE UP SHOES

英国靴の正統ブランドがスタッズをまとう、超個性派フルブローグで新境地を開拓!

ロンドンオリンピックが間近だからというわけではないのですが、その開催地から昨秋、日本初上陸を果たした、その名もハリーズオブロンドンを紹介します。
これはモルガン財団やロックフェラー財団に次ぐアメリカの巨大グループ、メロン財団によって2011年に設立されたラグジュアリーブランドです。「紳士靴の不朽であり、革新的であるべし」をモットーに、伝統的な製靴法と最新テクノロジーを組み合わせた、「ニューブリティッシュ」というべき創造的スタイルのドレス&カジュアルシューズを次々発表し、英国王室のご愛顧を賜るまでに成長。現在ではバッグやソックスなども展開し、ロンドン・メイフェア店(2008年、サウスオードリー通り沿いにオープン)、バーリントンアーケード店(2010年オープン)とクウェート店(2010年オープン)の直営3店舗を構え、2011年10月に「有楽町阪急メンズ館」と「梅田阪急」にショップインショップもオープンさせています。

その英国靴のニューカマーの代表作が、写真のローファー「ダウニング」です。インサイドストレート&アウトサイドカーブのコンフォタブルな形状の丸みある木型は、実は甲幅はやや短く、その分スマートに見えるうえ、これに繊維が整った、キメの細かい良質なカーフが相まって、非常にエレガントな1足となっています。また、一見オーソドックスなのですが、よく見ますとモカ(甲のふた状のパーツ)がヴァンプ(アッパーの枠状のパーツ)の内側から縫い付けられた、いわゆる落としモカというのがユニークですし、英国靴には似つかわしくない(?)軽さであるうえ、オパンケ(ソールを上方に吊り上げてアッパーに取り付ける製法)の採用により、見た目も軽快。若々しくスポーティな印象なのです。
そこで、その靴底を見ますと、これがポップで鮮やかなカラーコンビネーションで、しかもアッパーがシックな黒オンリーであるのに対し、ソールには全6色が用意されているのですから、カラー展開もまた非常にユニークといえるでしょう。さらに「ウィンドサーフ」と銘打たれた、このラバーソール。実はあの伊ビブラム社と共同開発されたもので、軽く、屈曲性や耐摩耗性、クッション性に富み、雨の日の路面上でも滑りにくいといった、実用靴としてのさまざまな長所を兼備しています。
さらに注目すべきが、インソックライナー(中敷き)の「フルジェル」です。これは独バイエルの子会社で、医療用のマットレスや枕などを開発しているテクノジェルと6年間を費やし開発された高機能インソールで、履く人の足の形状にぴったりとフィットするため、履き始めからソフトで安定した履き心地をもたらしてくれるのです。

トラッドをベースにしつつ、そこに斬新とハイテクを巧みに融合させた、この「ダウニング」。奇をてらったかにも見えますが、これは品よく、お洒落に、かつ快適に履くことができるローファーをきまじめに追求した、その結果の表れなのだと思うのです。そういう意味で、筆者はこのブランドに好感をもつことができました。
なお、この靴に合わせ、ソールとマッチングカラーで履くことができるソックスも展開中です。アルカリ性溶液をコーティングすることでシルキーな肌触りと快適なフィット感を可能にするマーセライズド加工が施された生地を採用。こちらも機能性&履き心地の追求を怠ってはおりません。

HARRYS OF LONDON(ハリーズオブロンドン)

アイテム:ローファー
モデル名:DOWNING(ダウニング)
アッパー:SATIN CALF(サテンカーフ)
ライナー:オールレザー(オールブラックインテリア)
インソール:「FULL-GEL(フルジェル)」 ※伊TECHNOGEL(テクノジェル)社製
アウトソール:「WINDSURF(ウィンドサーフ)」 ※伊VIBRAM(ビブラム)社製
カラー(アッパー×ソール):ブラック×ブルー、ブラック×ティール、ブラック×パープル、ブラック×ピンク、ブラック×グリーン、ブラック×オレンジの全6色
製造国:伊トスカーナ州サン・ミニアート
価格:59,850円

アイテム:ソックス
モデル名:DOWNING SOCK(ダウニングソックス)
素材:マーセライズド加工コットン80%×ナイロン20%
カラー:ブルー、ネイビー、パープル、ピンク、グリーンの全5色
製造地:イタリア
価格:3,990円

お問い合わせ:アオイ TEL.03-3239-0341
ハリーズオブロンドン阪急メンズTOKYO TEL.03-6252-5277
ハリーズオブロンドンうめだ阪急メンズ館 TEL.06-6313-8627

 
 

文:山田 純貴 写真:吉岡 広和