CLOSE UP SHOES

セレブ女性たちを魅了するカリスマブランドが紳士のために作った遊び心あるシューズ&バッグ

アメカジ好きには、ことに興味深い靴ではないでしょうか? このセバゴとフィルソンのダブルネームのブーツ。アッパーに後者の定番生地である12.5オンスのオイルフィニッシュコットン「ティンクロス」が使われています。実はこの大物2社のコラボは、本国で昨年からスタートしているのですが、日本では今季がお目見えとなりました。
デッキモカシンやビーフロールローファーなどで名高い「セバゴ」を展開するセバゴ・モックカンパニーは1946年、米国北東部ニューイングランド州で手縫いのインディアンモカシンを作る3人のネイティブによって創設されました(現本社は中北部ミシガン州のロックフォードにあります)。2年後、同社はスニーカーブランド、ケッズなどで知られるユニロイヤル社(当時の社名はユナイテッドステイツ・ラバーカンパニー)のために、スペリー トップサイダーの生産を担うことになりました。これはどういうことかといいますと、1935年に創設され、デッキシューズという分野を確立したトップサイダーが、じつはこの頃、ユニロイヤルの傘下に入っていたからなのです。
その後、トップサイダーを陰で支え続けるとともに、そのノウハウを活かしてオリジナルのデッキモカシンも展開。なかでも「ドックサイド」は1980年代に本国の高校生や大学生の間でブレイクし、セバゴを代表する名靴と謳われることとなるのです。ちなみに白×赤×青のマルチカラーのデッキモカシンは、なんとセバゴがルーツだそうです。
いっぽう、アウトドア向けの衣料&用品を展開するフィルソンは、ゴールドラッシュに沸く1897年の米国北西部シアトルでC.C.フィルソン氏が創業。一獲千金を狙う人々に向けてワークウェアや毛布、寝袋などを、また、ゴールドラッシュが終わると林業従事者や漁民らのハンティングウェアやフィッシングジャケット、バッグなどを供給しました。ことにウールジャケット「マッキーノクルーザー」は、現在も定番として人気です。
と、両社の簡単はプロフィールをご紹介したところで、このブーツに戻りましょう。
先述したとおり、アッパーに「ティンクロス」が使われているわけですが、この生地。ワーク&アウトドア向けのキャンバスだけあって摩耗に強く、耐久性に富み、しかもオイル加工とシミ抑制処理により、防水性を備え、かつ濡れてもシミムラができにくいという特性をもっています。加えて、コンビで使われているセミヌバックも防水処理がなされているので、少々の雨なら気後れなく履くことができるわけです。
筆者がこの靴で感心したのは、真横から見てヒールカップのシルエットがきれいにアールを描いているという点です。つまり、かかとをくるむように固定してくれるので、ブーツに多い歩行中のかかと浮きが少ないのです。ビスポークや高級ドレスシューズに散見するものの、こうしたヒールカップはこの種のカジュアルシューズでは、まずお目にかからないはずです。
もちろん、モカなどに施されているのはセバゴ十八番のハンドソーン。いかにも堅牢そうで、また表情に味が感じられて、これが「ティンクロス」の素朴な風合いと絶妙にマッチしているのも大きな魅力であるといえるでしょう。
大人の男が雨の週末に気軽に、かつ違和感なく履くことができる靴というのは、これは意外にも少ないのが実際です。しかし、セバゴ×フィルソンのこれがあれば、天候をさほど気にせずに外出が楽しめますし、色使いが控えめゆえさまざまなカジュアルに合わせることができるでしょう。手縫い靴の味わいも魅力的な、このコラボブーツ。どうやら、なにかと頼りにできそうな週末の愛用靴になりそうです。

SEBAGO × FILSON (セバゴ×フィルソン)

アイテム:アンクル丈レースアップブーツ
モデル名:FILSON KNIGHT(フィルソン ナイト)
品番:B73066
製法:モカシン×セメンテッド
アッパー:フィルソン社製ワックスドコットンキャンバス「TIN CLOTH(ティンクロス)」×セミヌバック
ソール:ビブラム社製ミニラグソール
シューレース:RAWHIDE LACES(ローハイドレース)
カラー:カーキ×ブラック
価格:26,250円(税込) ※同型・同価格でリッチブラウン(B73062)、ブラウン×オリーブウール(B73069)もあり。

お問い合わせ:ワイエスインターナショナル TEL.03-6418-9338
※この情報は、2012年11月1日の情報です。

 
 

文:山田 純貴 写真:猪又 直之