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第8回 HIGASHIYA man

新たな日本の様式美をつくる
HIGASHIYA流今様和菓子

移りゆく自然の景色を切り取った和菓子。まずはその姿を愛で、そして味わいいただくという愉しみは日本独自の暮らしから生まれたもの。四季や風土を現したものに感じる日本人の心に通底するのはまさに、日本の美学。けれども、それは眠れる優れた感性。伝統も革新をもって継承されるように、長い流れの中で時折り誰かに揺り動かされなければ気づきもありません。新たな視点や技術をもって、再び組み替えられ光が与えられなければ美しくとも旧態依然のものにしか映らない、和菓子においても同様です。

そこで斬新ともいえるモダンな和の装いを纏って登場したのがHIGASHIYAです。それは2003年春のこと。今の時代の日常の生活に合わせ、和菓子を通じて新たな日本の「粋」を私たちの目の前にカタチにしてくれました。その先駆的で常識にとらわれない豊かな価値の創造に、新しい様式美を見せられた思いがしました。伝統的な製法および技術が継承された上に存在する現代的な和菓子は、フローリングの洋間にも似合う姿になっています。

今回ご紹介するのは、2007年秋にオープンしたHIGASHIYA man。表参道の駅から近く、これまでより親しみを感じる面持ちのこのお店は懐かしくも新しい佇まい。店頭向かって左の小さな窓からは蒸したての饅頭がテイクアウトできるHIGASHIYAのまんじゅう屋です。四坪ほどの店内には季節の生菓子をはじめ、練り菓子、干菓子、豆菓子など馴染みのものも一風変わった形や味に工夫があり、手軽でありながら品のある定評のパッケージなど、小さな驚きに満ちた程好い手土産菓子にあふれています。

現在はHIGASHIYA manのほか、季節の生菓子をはじめ茶葉や器など四季折々の行事や祝事に合わせた各種贈答品を提供してくれる西麻布のori HIGASHIYA、そして和菓子はもちろん、お茶・甘味・お酒を提供する今までにない“日本のティーサロン”としてHIGASHIYAの最新スタイルを世界に向けて発信するHIGASHYA GINZAの3つの店舗を展開しています。それぞれの街の地域や時間の流れ、そしてさまざまな人々のライフスタイルに応じたオリジナリティあふれる展開にこれからも期待大です。

HIGASHIYA man(ヒガシヤマン)
〒107-0062 東京都港区南青山3-17-14
TEL.03-5414-3881
営業時間:10:00〜20:00
店休日:年中無休
http://www.higashiya.com/

写真:猪又 直之 2011.01.25 UPDATE