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ニッポン靴業界の歴史書があれば、86年はインポート元年と記されるに違いない。その年、皮革・革靴輸入における制度を、それまでのIQ制(import
quota system=輸入割当制)からTQ制(tariff quota system=関税割当制)へ改めたのだ。平たくいえば足数制限のあった輸入枠を取り払ってしまい、税金さえ払えば何足仕入れてもいいですよ、という取り決めになった。年々関税率は下がり続け、当時164万足だった革靴輸入は03年現在で2000万足近いから、10倍強へ膨らんだ計算になる。 どの時代、ジャンルにも草創期にはパイオニアがいて、靴業界にも現れた。業界ではツボさんの名で親しまれているマグナムの坪内浩さんもそのひとり。シューモードの先頭を走るグラツィアーノ・マッツァ手掛ける「プレミアータ
ウォモ」、イタリア靴業界の良心ともいうべき「エンツォ・ボナフェ」を日本に紹介したのが、このツボさんだ。 だから伊勢丹がこの秋に行った和プレミアムの仕掛け人と知って、意外だった。それは日本のつくり手をフィーチャーしようという試みで、僕も登場を心待ちにしていた職人・津久井玲子とデザイナー・長谷川良治に白羽の矢が立った。 インポートの大御所がなぜ今さら日本の若手を。当然の疑問だった。
04年秋冬コレクションよりスタートした「トゥルバドゥール」。レースステイのパターンがユニークにしてシャープな印象の外羽根フルブローグ¥45,150、爪の立ったコバの処理がエレガントに見せるホワイトバックス¥39,900(いずれも参考価格)。
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